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四日市公害学習案内
市民塾の活動
裁判勝訴記念写真集
公害資料館の設置を
小学生の部屋

語りべの記録

「もし私たちが裁判のときにいたら、何をしたらよかったですか?」
こんな質問をはじめて受けました。

四日市公害学習が盛んです。

 今年は、四日市公害訴訟判決35周年と、環境再生まちづくり検討委員会の「環境再生政策提言」があり、また石原産業産廃不法投棄事件裁判とその後も不法投棄が暴かれることなどがあり、新聞・テレビ報道もあり、小学校5年生の社会科見学・公害学習も多く、四日市市環境学習センターの大人・小中学生対象の公害学習(公害の歴史、教訓を学ぶ)などもあり、語りべ3名のボランティアもいそがしい思いをしながらも、年令を気にしないでやっています。

@ 塩浜小学校の学校長・教頭・教諭・事務職員の人たちのご尽力で……
 三重県内外の小学校から、何月何日こ「公害学習で四日市に行きたいが都合は…」との問い合わせが公害市民塾の連絡先(沢井)にあります。その次に、塩浜小学校へ、その日に「受け入れ」をしてくれるかの承諾をとります。
 塩浜小学校では、よほどの事情がない限り快く受け入れてくれます。
 11月19日(月)は、保護者参観日の代休で休校日でしたが、午後、教頭先生が出校して受け入れてくれました。
 11月20日は、教頭先生が出張で、学校長が担当してくれ、迎え・送りや、児童のトイレ案内などもされていて、語りべ3人で「塩浜小には頭が下がる、ようやってくれるわな、だけど、いつもいつも塩小にご苦労かけるのは大変なこと、あまり使われなくなっている磯津公会所を市が借り受けて、こういう公害学習の場(公害学習資料館の代わり)にすればいいのにな、だけど、井上市長は聞く耳をもたんやろうな…」と、ため息まじりに話したりです。

A 謝辞に感激!
 毎年のように来ている津市立榊原小学校は1クラス。津市に合併するまでは久居市立で、久居市のバス、11月19日は津市のバスで来ました。15名の5年生と、担任、保健の先生、学校長がついてでした。午後1時前に磯津にバスがつき、3人が出迎え、鈴鹿川の向こう側の第1コンビナートの説明で「一番右の3本足の煙突が立っているところが石原産業」といったら、すかさず女子児童が「フェロシルト」と言った。「へ−よく知ってるね」と感心したら、担任の先生が「なんで知ってるのか言いなさい」「榊原にもフェロシルトが捨てられていた」子どもの世界にまで石原産業の悪業がとどいていたことを知らされた。

 

15分ほどしてから、塩浜小学校へ移動。教頭先生が出迎えてくれる。この日は休校日、いつもだと「塩浜小は授業中だから、静かに」と、先生も語りべも注意するのだが、この日は休校日、先導する語りべもこの日はその心配もなく安心。
 2階の視聴覚室を空けてくれてあり、室内には、公害マスクをかけて登校する児童や、黒煙をはく煙突、スモッグのなかを並んで登校する磯津の児童、乾布まさつなどの写真が並べられている。
 持ち物を置き、まず、蛇口が40個ついた「うがい室(現在は手洗い)」で、残してもらってある、「うがいのしかた」の看板をみながらうがいの追体験、最初は面白がってやってはいるが、このうがいは一日6回していたというと「うえ−、そんなのかなわん」と悲鳴をあげている。そうしたことをとうして、子どもなりに、「公害はだめ」といった教訓を導き出している。
 4階に相当する高さの展望室に上がって、道路一本へだてた第1コンビナート、川向こうの11万トン原油タンク、公害激甚地で野田之一さんの住む磯津と伊勢湾をながめ、自分とこの学校との違いをみる、考える学習である。
(あくる日は、滋賀県草津市の老上(おいかみ)小5年生4クラス135名で、2班にわけての、うがいと展望で、語りべも、塩小の学校長も大変でした)
 学習の最後に、児童代表が「野田さん達が裁判をするって言ったら、大きな会社に勝てるわけがない、親類縁者の縁を切るとまでいわれたけど、それでも裁判をしたって言うはなしをきかせてもらったりして、ありがとうございました」と泣きながら言ってくれたのには、こちらもほろりとしました。こうしたことがあり、ボランテア語りべはこれからもつづけていきます。

 

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