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煙突から吐き出すのは水蒸気 ?

 2007年3月28日の朝日新聞「百景新話」に、紙面半分の大きさの第三コンビナートの夜景の写真がのつていた。ポートビルの展望室から撮影されたものだが、単にコンビ全体を写したというありきたりのものではなく、望遠でプラントをぐっと引き寄せての幾何学的な写真で、これまでに見かけなかった、現在の“百万ドルの夜景”と言えるのかもしれない写真である。

 写真の下には、「公害都市」返上し景観に。との見出しがあり、文中には、井上市長の「公害を克服した技術を海外に輸出しています。次世代へむけ、付加価値の高い製品とコンビナート再生に踏み出しました」の話もある。その井上弁護士は、患者たちの「ぜんそ<訴訟」が起き、企業側と厳しく向き合った、ともある。これは、記者の記述であろう。
 もう一つ気になったのは、「もくもくと吐き出すのは煙でなく、水蒸気という。」くだりである。誰がそう言ったのか、記者がそう思ったのか、はっきりしないが、煙はガス、水蒸気はきれい、と思いがちで、では S02、N02、C02といったガスはまったく出ていないのか、公害を克服した技術でそうなったのかと迷ってしまう。
「ガスは以前よりも薄く少なくなって煙突から吐き出していますが、完全燃焼や、ガスは本来見えない性質があり、水蒸気だけが見えるんです。」と聞いたことがあるが、こちらのほうが正しいのではないだろうか。
 記者は、35年前の米本判決を法廷で書き取ったとあるが、それから35年の月日がたった。「公害都市返上」と、被告企業だった石原産業の産廃不法投棄事件の裁判がおこされている現実のギャップはどう説明すればいいのだろうか。

 水島コンビナートにつて、岡山県と倉敷市は、「産業観光」ガイドのきれいなパンフを作製、宣伝している。
 一日の観光では、判断がつきかねるが、「先進の循環型産業」「かんきょう保全の取り組み」「事業所のホスピタリテイ」「ダイナミックな景観」などのキーワードも掲げ、自信あふれる宣伝をしている。

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