四日市の大気汚染の最も激甚であった当時、地元の塩浜地区に住み、大気汚染の人体やの影響を身をもって体験し、これをテーマとして研究に取り組んだ医師としては、一生忘れることのできない事件でした。 科学は、「病気を治す手段」および「生活の手段」を求めることから発達してきたものであり、人間との調和の域を超えて独走させてはならないと、西沢潤一前東北大学総長は言っておられます。 「この星空の下に生まれて」のテーマ音楽の流れる「生き物地球紀行」(NHKテレビ)の会長所として、人間様(?)の英語によってこの地球の自然破壊を容赦なく、開発という美名のもとに隠れてやっている現実を見るにつけて、人の性(さが)を見る気がします経済動物である人間の独善によって、その人間さまの居住完工まで破壊しようとしている事例は数えるしまわないくらい累積しています。 日本一の現代的な石油コンビナートとして有名になったあの時の四日市の二の舞いは、決して起こしてはならないと思います。この公害の解決に向かわせたのも、住民、生活者の強力な団結だったと思うにつけ、今後ともわれわれの生活権を守るためには、油断は大敵であると、自分を戒めている今日このごろです。 |