1.その他の資料
塩浜小校歌が変わる前

港のほとり 並び立つ

科学のほこる 工場は

平和をまもる 日本の

希望の希望の 光です

塩浜っ小 塩浜っ小 ぼくたちは

明日の日本 築きます
現在の塩浜小校歌

南の国から 北の国

港を出ていく あの船は

世界をつなぐ 日本の

希望の希望の しるしです

塩浜っ子 塩浜っ子 ぼくたちは

明日の日本 築きます
 
塩浜小学校   うがいの様子について
                     
当時の様子
今も残る水道
 
掲示板
 
 
 
岡田さ津子さんの作文
いちごがり
塩浜小3年 岡田さ津子
 わたしは、ぜんそくがおこっていたので、学校を休んでいましたが、こうがい病のこどもたちが、いちごがりにいくので、からだのちょうしがわるかったけれども、おかあさんにたのんで、わたしもいきました。
 いさかダムは、たいへんくうきがよく、とてもいいきもちでした。
 わたしもみんなのように、元気がでてきて、たのしく走ったり、とんだり、できました。
 くうきがよかったら、わたしたちは、みんなと、おなじように、たのしく、じょうぶなからだになります。
 ふじん会のおばさんたちに、おむすびをもらいました。おかしももらいました。
 わたしたちのいそずちくも、このようないいくうきになったら、ゆめみたいだなあーとおもいます。
 
親の声から
公害病がうつる
 子どもの学校名は聞かんでください、公害病と言われるとかわいそうなので届けてないのです。先生方も努力はしてもらっているのでしょうけどね・・・
 子どもらで遊んでいると、母親が自分の子どもを連れてきて、「公害病のこと遊んだらあかん、うつるよって」って言うんです。親がそういって聞かせれば、子どもはそう思うでしょう・・・。そのために、学校でいじめられてはいかんと思って届けていないんです。
 長男は、「殴られても、僕はケンカしやへん」と言っていますが、萎縮せんかと、本当に心配です。
 
塩浜小学校3年4組「学級通信」より
はじめに 担任
 3年生になって早一ヶ月がたち、組がえをした学年でしたが、子どもたち同士もすっかり3年生の生活に慣れた様子です。
 天皇誕生日をかわきりに、5月に入りますと連休があり、いろいろ計画があると思います。夕飯のおりなどに、憲法やこどもの日などの話題にして、一家そろって話し合うことも大切なことだと思います・・・。
 いままで、南勢(三重県南部)ですごした私は、公害問題とはおよそ無縁で、時々目にする記事も、無関心な態度でみてきましたが、この学校へきて、空気清浄器、毎日の乾布まさつ、うがいなど、公害に対する健康管理と、考えてもいなかったことに直面しました。
 そこで、少しでも現状を知るために、公害について作文を書いてもらいました。
 それによると、風邪がなかなか治らなかったり、咳が苦しいくらい出たり・・・自分は健康でも、家族の人にそんな人がいたり、みんな大なり小なり、被害を受けていることがわかりました。
 
 
こうがい
 ぼくたちの学校のそばに、こうがいをだすこうじょうがいくつかあります。
 日本で一ばんこうがいのはげしいところは四日市です。こうがいはくさくてたまらないときがたくさんあります。こうがいの中に、目に見えないくらいのつぶつぶが、風にふかれてとんできます。そのつぶつぶをすうと、からだのよわい人はひじょうにのどがはしかくてくるしみます。こうがいがひどいと天気がぼうっとして、とおくがはっきりみえません。
 つぶつぶやけむりのようなこうがいのほかに、ありゅうさんガスというこうがいがあります。このありゅうさんガスが一ばんからだにわるいそうです。いま、しおはまびょういんに、にゅういんしているこうがいかんじゃや、また、おうちにいるこうがいかんじゃたちは、みんなこのガスで、まい日、くるしんでいます。
 この間、ぼくのおとうさんのよく知っている人が、しおはまびょういんで死にました。この人は、こうがいで、声が出なくなってお話しができなくなったそうです。
 ぼくたちは、こうがいのひどい日の学校のゆきかえりには、マスクをはめたり、うがいをしたり、かんぷまさつをして、こうがいにまけないからだをつくろうといっしょうけんめいです。
 けれども、こうがいのほうが、ずっとつよいです。ぼくはよくかぜをひいて、のどがいたいです。せきもよくでます。
 こうがいは、こうばがださないようにするのが一ばんよいことです。
 そして、みんなが元気にあそんだり、おしごとができるすみよい四日市に早くしてほしいです。
 
こうがいとぼくの家
 ぼくは、よくのどがいたくなります。そのわけは、こうじょうのけむりでなったとおもいます。
 ぼくのおじいちゃんは、こうがいかんじゃです。おじいちゃんは、よくさいばん(公害訴訟)に行きます。おじいちゃんは、よくせきをします。
 ぼくは、こうじょうをこわしてほしいと思います。
 おとうちゃんは、ときどき、こうがいのことで、よその人としゃべって、このごろは、まえよりよくはなしています。その人とおじいちゃんは、さいばんがあるとき行きます。 ぼくは、早く、こうがいをなおしてほしいと思います。
 それに、海に、あぶらをながします。それで、つりにいっても、くさいさかながつれて、ほらん(捨てる)なりません。それにさかながしぬときがあって、ういているときを、ときどき見ています。ぼくらは、かんぷまさつをしていても、けんこうの子がすくないです。
 
こうがい
 わたしの学校のよこに、こうじょうがあります。このこうじょうには、いっぱいえんとつがあり、いろんなタンクがあります。
 わたしたちは、毎朝、かんぷまさつがあります。冬になるとかけ足があります。きょ年、かけ足で、日本一しゅうというだいでかけ足をしていました。
 学校で、外がくさくなると、ほうそうで、「くさいので、まどしめて、せいじょうき(空気清浄器)をつけなさい」と言われます。
 えんとつが多いので、すぐくさくなります。
 えんとつから、すごい火がでるときもあります。
  四日市のコンビナートの位置 
 
                            
 
 
参考にさせていただいたもの
◇指導案朝日小学校、西柘植小学校、則武小学校
(写真は、市民塾がつけたものです。)
(事実に即し記述を変えさせてもらったところもあります。)
◇実践記録環境教育をつくる(大月書店)より。倉持さんにも許可済み
◇作文や資料記録公害、四日市公害判決写真集などより(澤井余志郎氏の提供)