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10月25日付の朝日新聞によると
「昨年度の四日市市の国道23号沿いの浮遊粒子状物質(SPM)の濃度が、兵庫県尼崎市の国道43号沿いや名古屋市港区の国道23号沿いなどを上回り、二酸化窒素(NOχ)も尼崎、名古屋、大阪市より高いことが分かった。」ことが掲載されていた。
市民塾では、以前よりこの点について指摘してきたことである。
四日市市は、広報よっかいち10月下旬号(平成5年版)で
【環境問題・公害】『今、四日市の空は窒素酸化物は大丈夫!?』を特集で組んでいる。そこでは、以下のように書かれていた。
*国道23号沿い 環境基準ぎりぎりで推移
では、本市の窒素酸化物による大気汚染の状況は、どうなっているのでしょうか。昭和48年から自動測定を開始。現在、2つの自動車排出ガス測定局と6つの一般環境大気測定局で監視しています。
国道23号沿いの自動車排出ガス測定局である納屋小学校局では、環境基準ぎりぎりの状態で推移しています。また、一般環境大気測定局でも、環境基準を満たしているものの、この数年やや上昇傾向にあります。
*なかなか減少しない窒素酸化物
では、なぜ窒素酸化物は減少しないのでしょうか。窒素酸化物の発生源には、工場や事業場などの固定発生源と自動車などの移動発生源があります。そのうち、工場からの窒素酸化物排出量は、昭和57年以降、。わずかな増加であるのに、自動車の数はかなり増加しています。 工場はもとより、自動車の排出ガスについても、ガソリン車を中心に厳しい規制が実施されてきています。しかし、自動車の増加のテンポが速く、また、未規制車が、なかなか更新されないため、規制の効果が上がらないのが現状です。
*これからの窒素酸化物対策は
窒素酸化物の総量規制で、工場では、排煙脱硝装置の設置など企業努力により、改善されてきました。しかし、最近の技術進歩を背景に、さらなる改善が望めることから、この4月に、県の条例で、四日市地域の工場に対する規制が強化されました。今後、より一層の効果が期待されています。
また、本市でも、交通量が集中しないように、道路整備を順次進める一方、低公害車の普及に積極的に取り組んでいく予定です。
このような状況を把握しているにもかかわらず、環境の改善が進んでいない。四日市公害は克服したということばかりを声高に叫ぶのではなく、しっかりと現状を見つめ、しっかりとした対策をくんでほしい。
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