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私の家族の住む盛岡市は「みちのくの小京都」と言われ四方を山に囲まれ市内を川が縦横に流れています。歴史的建造物や伝統行事が大切に保存され石川啄木、宮沢賢治、金田一京介、新渡戸稲造、原敬、米内光政等の偉人を多数輩出しました。
市民の景観や環境、文化に対する意識も高く街を愛する人も多いと思います。
観光客の人気スポットは雄大な岩手山を背景にした北上川の清流です。北上川は県庁所在地の川で唯一鮭が遡上する川として全国的に有名ですが実は死の川です。
戦前から北上川上流に松尾鉱山株式会社があり一時は従業員数万人、病院、学校まであり硫黄を生産していました。戦後、コンビナートの煙突に脱硫装置が義務つけられ副産物として硫黄が生産され松尾鉱山は倒産してしまいました。しかし閉山後も強酸性の鉱毒水の排出は止まらず現在も中和事業が継続しています。この事業は永久に続けなくてはなりません。一企業の起こした公害で国民の税金で尻拭いをしなくてはならない現実はほとんど知られていません。
最近の報道でも工場の跡地からダイオキシンが検出され付近の住民が恐怖に怯えているニュースがありました。企業は絶対に公害を発生させないことを念頭に生産活動をして欲しいと思います。公害の歴史は風化させてはいけません。
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